●いつもありがとうございます、あさてつです。
以前、英語のことわざを日本語のことわざにしてみよう!というクイズをやらせていただきました。
直訳しただけでは答えにたどり着かないものもあり、苦戦した方もいらっしゃったのではないでしょうか?
今回はその第2弾です。
単語や文法の解説、ことわざの意味など、前回同様盛りだくさんの内容でお届けします!ぜひまたチャレンジしてみてくださいね!!
目次
英語のことわざを日本語にしてみよう
Fine feathers make fine birds.
第1弾でも、featherという単語が使われたことわざをご紹介しました。復習しておくと、featherは「羽毛」という意味です。
fineは「元気」という意味のほかにも、
例
It is fine today!
「今日はいい天気だね」
のように、「良い」とか「素敵な」という意味も持っています。
ここまでのことを踏まえて直訳すると、「素敵な羽毛はすてきな鳥を作る」という文になります。
日本語のことわざ、思いつきましたか?「外見が良ければ全体的になんかいい感じに見える」という意味合いのあれですよ。
答え:「馬子にも衣装」
です。「誰でも外面を飾れば立派に見える」という意味のことわざですね。
馬子、とは馬を引いて人や荷物を運ぶことを仕事にしていた人のことを指します。運送業者さん、といったところですね。
ですが、この馬子と呼ばれる人たちは当時身分が低かったのです。
そんな身分の低い人でも上質なものを身にまとえば立派に見える、というのがこのことわざの元なのです。
運送業に対して失礼な!と思ってしまうことわざですが、これは身内や仲間内で冗談交じりで使う分には失礼に当たらない言葉です。
例
A: Hey, you look cool in that suit. Fine feathers make fine birds.
「そのスーツ、お前かっこいいな。馬子にも衣装、だな」
B: I know.
「だろ?」
こんな会話、日本語でもありますよね。ただし、上司や上司のお身内などに使うと当然失礼に当たるので、そこは注意が必要です。
Too many cooks spoil the broth.
さあ、2問目です。いかがでしょうか?spoilは「台無しにする」「だめにする」という動詞です。
brothは「スープ」です。soupじゃないの?と思われるかもしれませんが、soupは「スープ」という料理の完成形で、brothはその一歩前……だし汁のような薄い汁と思ってもらえればいいかもしれません。
さて、ということでまずは直訳してみましょう。「多すぎる料理人たちがスープを台無しにしてしまう」という文になりますね。
先述の通り、brothはだし汁のような段階。薄いスープは、味付けも難しく一瞬濃くなってしまったが最後、薄くはできませんよね。
さぁ、日本語のことわざは連想できますか?
答え:「船頭多くして船山に上る」
です。
「指示をする人間が多すぎるとかえって方針が統一することができないために、物事がとんでもない方向へ進んでしまう」という意味のことわざですね。
日本では船頭、英語では料理人になっているのがとても興味深いですが、中国には「大工が多すぎると家が歪んで建つ」ということわざがあるそうで、今度は大工が出てくるみたいです。
文化によって様々ですが、すべて同じような意味を表わしているのはおもしろいですね。世界共通の考え方なのでしょう(笑)
Well begun is half done.
これはどうでしょうか?もしかしたら、答えとなる日本語のことわざ自体があまり馴染みのないものかもしれませんが……。
begunはbeginの過去分詞。「始められた」というような意味で捉えることができますね。doneも同じです。doの過去分詞なので、「なされた」と捉えましょう。
そうすると、「上手に始められたものは、半分なされたものだ」という文を作ることができます。お分かりになられた方もいらっしゃるのでは?
答え:「始め半分」
です。「何事も最初が肝心で、始めがうまくいけば事の半分は終わったようなものだから、慎重に始めなさい」ということわざ……というかもはや教訓です。
確かに、勉強や仕事などにおいて、初動がうまくいけばそのまま波に乗れてしまう感じがありますよね。
勉強、どうしよう……なんて切羽詰まっている受験生も、ひとまずこれやろう!と行動してしまうとすんなり進めていくことができたりしますよ。
悩んだら目前のことだけに集中してみるのもいいかもしれませんね。
All’s well that ends well.
4問目はこちら。ある作品のタイトルにもなっているので、もしかしたらご存知の方も多いかもしれませんね。
wellは先ほどと同様、「上手く」とでも解釈しておきましょう。Allは「すべて」、endは「終わり」です。
このまま直訳してしまえば即、答えにたどり着きます。
答え:「終わりよければすべてよし」
です。ちょっと簡単でしたね。「多少のミスがあったとしても、結果がよければ高く評価される」という意味です。
ある作品、というのは、シェイクスピアの戯曲です。邦題はそのまま「終わりよければすべてよし」となっています。
一応喜劇には分類される作品ですが、「ハッピーエンド!めでたしめでたし!」な単純な終わり方ではないので、喜劇とも悲劇とも言い難い「問題劇」とも言われています。
The end crowns all.
「終わりがすべての物事の冠となる」
という表現の仕方もあります。冠、という言葉が出てくると、欧米の文化を感じますね。
Goods are theirs that enjoy them.
第5問です。いかがですか?これは直訳しただけでは正解にはなりません。
goodは「良い」という形容詞の意味が一般的と言うか、どうしても真っ先に連想してしまいがちですね。ですが、今回はsがついている上に主語になっているので形容詞ではありません。
そんな使い方ができるのは名詞ですね。goodを名詞で使うと、「利益」「よい事」「ためになるもの」などの意味になります。
よく日本語でも「グッズ」と言いますよね。「キャラクターグッズ」とか「便利グッズ」とか……あの意味合いです。
theirsとthemと、theyの仲間たちが二人もいるのでちょっと戸惑うかもしれませんが、これらはそれぞれ別のものを指しています。
ポイントになるのはthatです。……そう、関係代名詞ですね。ですので、thatの前で一度文を切りましょう。
Goods are theirs. これの直訳を考えると、「利益は彼らのものだ」ですね。
thatが関係代名詞であると分かれば、theirs(they)=thatというのが見えてきます。
that(they) enjoy them. 「彼らがそれを楽しむ」という文になりますね。それってなんでしょう?もちろん、Goodsです。
ここまでを合算すると、「利益は、それを楽しむ人々のものである」という文だと考えられます。theyは不特定多数を表すときにも使いますので、人々と捉えましょう。
さぁ、日本語のことわざ、何か思いつきませんか?
答え:「宝の持ち腐れ」
です。
「役に立つものを持っているのに利用しないこと」というのがもともとの意味。そこから、「才能を持っているのに活用しないこと、活かしきれないでいること」という意味でも使われる言葉です。
そのgoodsをenjoyする人が持つべきなんだぞ、という英語の解釈を、その裏を返して「だから、enjoyできない人はgoodsを持つべきではないんだ」なんてニュアンスで捉えているんですね。
あとがき
さて、今回も5問出題してみました。英語のことわざを日本語にしてみよう、皆さんはいくつ正解できましたか?
また第3弾もそのうちお届けできたらいいなあと思っておりますので、また挑戦してみてくださいね!
また会いましょう。
コメント