● いつもありがとうございます、あさてつです。
以前、ことわざや四字熟語、故事成語を英語にしてみたという記事を書かせていただきました。
参考までに
ことわざの英訳、新しい発見もあり、とても興味深い……ということで、今回もまたいくつかご紹介していきたいと思います!
今回は、英語→日本語 のクイズ形式にしていきます。ぜひ答えを推測しながら楽しんで読んでくださいね。全部当たったら相当すごいです!
目次
この英語表現はどういうことわざの意味?
The more haste, the less speed.
第一問はこれです。比較的簡単な英語表現かもしれません。単語や文の形から、推測していけば正解にはたどり着きますね。
hasteは「急ぐこと」「あわてること」という意味の単語です。speedは、ご存知の通り「スピード」ですね。
the 比較級…, the 比較級~. で、「・・・すればするほど、ますます~」という意味になります。つまりこの文を直訳してみると、「より慌てれば慌てるほど、ますますスピードを落とす」という文なのです。
もう、お分かりですね?
「急がば回れ」
です。
もともとは「危険な近道よりも、安全な本道をまわった方が結局早く目的地に着く」という意味ですが、そこから「成果を急ぐなら、一見迂遠でも着実な方法をとった方がよい」という意味でも使われています。
まさに勉強も「急がば回れ」ですね。
It is never too late to mend.
さて、第二問ですがこれはいかがでしょう?とある故事成語が答えです。
mendは「元通りにする」「直す」という意味の英単語です。too ・・・to~で、「~するには…すぎる」と訳します。今回はnever がついているので、「~するには・・・すぎることはない」といったかんじでneverの意味を付け加えてあげましょう。
そうすると…
「直すには遅すぎることはない」
という日本語訳が完成します。さぁ、答えとなる故事成語は何でしょう?
「過ちては改むるに憚ること勿れ」
です。「あやまちては あらたむるに はばかること なかれ」と読みます。「憚る」とは、「ためらう」という意味の言葉です。 「なかれ」で「~するな」という禁止を表しています。
「人は誰も過ちをおかすものだが、その過ちに気づいたらすぐに改めるべきだ」という、孔子の教えに基づいています。
『論語・学而』に「忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ、過ちては則ち改むるに憚ること勿れ。(真面目で誠実であることを目標とし、自分に及ばない者を友としてはいけない。過失を犯したことに気づいたら、すぐに改めなければならない。)」とあり、そこから出来上がった故事成語です。
間違ってしまうのは人の常…それに気づいたのなら、ためらうことなくちゃっちゃと謝ったり訂正したりしたほうがいいよ、ということですね。
When in Rome, do as Romans do.
これはいかがですか?直訳するだけでは答えにはたどり着きませんよ。けっこう有名なんですがね。
Romeは、イタリアの首都・ローマです。Romanとすると、「ローマの」とか、「ローマ人」を表します。今回はdo(動詞)の前にあるので名詞=ローマ人、という意味で使っているのが分かります。
余談ですが、イタリアはもともと都市国家だったものが合体したような国なので、「国」という塊よりも「都市」という塊で見ているところがあります。
ですので、「イタリア人」という名乗り方をせずに「ローマ人」「フィレンツェ人」などの名乗り方をします。実際、それに対応するイタリア語や英語もあるんですよ。日本でいうところの「神奈川出身」ではなく「横浜出身」と言っているような感覚に近いかもしれませんね。
さて、話を本題に戻します。
Whenの使い方ですが、今回は「?」がついていないので「いつ?」と言う意味ではなく「~するとき」と訳しますね。asは「~として」「~と同じように」という意味がある前置詞です。
ここまでを踏まえると、「ローマに入った時には、ローマ人と同じようにしなさい」という直訳の文が完成します。
さぁ、答えとなることわざは思いつきましたか?
「郷に入っては郷に従え」
です。
「人は住んでいる土地の風俗・習慣に従うのが処世の法である」、つまりは「今いるところのルールに従いましょうね」という意味のことわざです。
日本語では「郷」と抽象的に表しているのに対し、英語ではRomeと具体的な地名を使っているのが面白いですね。
Rome was not built in a day.
またRomeが出てきました。こちらはいかがでしょう?
was not builtで受け身になっていますね。建てられなかった、という意味になります。in a dayは「1日で」。もうお分かりですね?
「ローマは一日にして成らず」
です。「何事も多大の努力をしなければ成し遂げられない」という意味のことわざですが、もともとは中世のラテン語のことわざに由来しているものだそうです。
古代ローマ帝国は、文化・文明という面でももちろん、周辺諸国との争いなんかでもその大きな力を見せつけていた国でした。
ヨーロッパ諸国では、ローマ=超すごい国、という認識なんですね。そんな強いすごい国も、一日で成立したわけではないんだぞ、というのが元になっているわけです。
All work and no play makes Jack a dull boy.
これも直訳しただけでは答えにたどり着きません。All work で「仕事ばっかり」と言った感じです。no playは「遊びがない」んですね。
make 人 状態 で、「(人)を(状態)にする」という文が作れます。dullは「面白くない」「退屈な」といった意味を持つ形容詞です。
さぁ、直訳はもうできますね?
「仕事ばっかりで遊びがないのは、ジャックを退屈な少年にする」
という文です。え、そんなことわざあった?そう思ってしまいますよね。つまりはこれ、「仕事ばっかりだけじゃだめだぞ」ということを言いたいんです。そう考えると、
「よく学びよく遊べ」
ということわざが……ええ、なかなか思いつきませんよね(笑)これはちょっと難易度が高い問題でした。この答えにたどり着いたあなたは、相当なツワモノですよ!
Birds of a feather flock together.
最後はこれです。分かりますか?
featherは「フェザー」というカタカナ語としても定着しつつありますね。「羽」「羽毛」という意味です。a featherで「一本の羽」という意味になりますが、ここでは「一種類の羽」と解釈します。
flockは「群れ」を表しています。続くtogetherも「一緒に」という意味なので、二つ合わせて「群れを作る」というニュアンスで捉えることができますね。
さぁ、直訳してみましょう。すると、「同じ種類の羽の鳥は群れを成す」という文が出来上がります。答えは分かりましたか?
「類は友を呼ぶ」
です。若者の間では「類友(るいとも)」と略されていることもあります。
「似た者同士は自然と寄り集まる」という意味です。現実には、似すぎていると磁石と同じように反発する場合もあったりしますけれども(笑)
英語を学習しているみなさんの周りには、同じように英語を頑張っている人もいるのではないでしょうか?私もその一人です。目標や方法が違ったとしても、英語を勉強しているという点では同じですね。お互いにそれぞれの目標に向けて頑張っていきたいところです。
あとがき
さて、今回はいかがでしたでしょうか。英文を読んだだけで「アレだ!」とすぐに分かるものもあれば、「これは一体???」と首をかしげてしまうのもあったりなかなかこのことわざシリーズ、面白いです。
ぜひ普段の英語学習に疲れてしまった方はちょっとお茶でも飲みながら、気楽に記事を読んでいただければと思います。
また会いましょう。
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