● みなさんこんにちは、あさてつです。
何かと目まぐるしく時間を過ごすことの多い現代。思わず「ちょっと待ってほしい!」と思ってしまう時ありますよね?そんな時、英語で何と言いますか?
Just a moment.
これを連想する人も多いでしょう。この表現は、一番メジャーな「ちょっと待って」表現、と言っても過言ではありません。ですが、
Wait a second. や Just a minute. などの表現を聞いたことがある/見たことがあるという方も多いでしょう。一体どのような違いがあるのでしょうか?
今回は、巷にあふれる「ちょっと待って」を伝える英語を、その使いどころや微妙な違いに注目しながら見ていきましょう。意外に多い「待って」の表現、ぜひ身につけていただいて今後の英語学習にお役立てください。
目次
これが「待って」の英語表現だ
just a moment
例
A: Just a moment, please.
「少々お待ちください。」
B: Sure. Take your time.
「わかりました。ゆっくりどうぞ」
momentは「一瞬」という意味ですが、大体数十秒~5分程度を指していることが多いです。また、日本語や会話の雰囲気から、とても穏やかな空気感と言うか、かしこまった空気感が感じられるはずです。
このjust a momentがよく使われる理由としては、これがビジネスシーンでも使える表現だからというのがあります。日常の幅広いシーンで使える、便利な表現なんですね。日本語でも、「ちょっと待ってくれよ」と言う場合と「少々お待ちいただけますか」と言う場合とでは、シチュエーションが全く違いますよね。
justの部分をwaitに変えて、 Wait a moment. と言っても同じ意味になります。
ちなみに、Bさんが言っている Take your time. は「焦らなくていいですよ」「ごゆっくりどうぞ」といった、待たせている相手を気遣うような表現です。Don’t rush. 「焦らないで」 や There’s no need to rush. 「急ぐ必要はないよ」という言い方もあります。
こうした表現も併せて覚えておくと、立場が逆になったときでも安心ですね。
One moment
例
A: Do you have any rooms available for today?
「今日の部屋の予約はできますか?」
B: One moment, please, while I check our reservations.
「少々お待ちください。確認いたします 」
ホテルへの問い合わせの電話をしているシーンです。 One momentというフレーズが登場していますね。
Just a moment. ももちろん丁寧な表現ではあるのですが、それよりももっともっと改まったシーンではこの One moment, please. という表現を使うことがあります。対お客様、としての表現といったところでしょうか。
Wait a minute
例
A: Hello. This is Tom. May I speak to Ann?
「もしもし、トムですがアンにかわってもらえますか?」
B: Wait a minute, please.
「少しお待ちくださいね」
minuteは「分」という意味ですが、何もきっちり60秒なわけではありません。(その場合はa minuteではなくone minuteと言います)
momentよりはややカジュアルな感じで、でもmomentと同様に数十秒~5分程度を指します。場合によっては、10分程度を表していることもあるんだとか。
丁寧さを図式化すると、
(丁寧) a moment > a minute (カジュアル)
といったところですね。
wait a second
例
A: Make it quick!
「早くしてよ!」
B: Wait a second.
「ちょっと待って」
Make it quick. は「早くして」「急いで」という意味を表す、カジュアルな表現です。
それに対し、a secondを使っています。カジュアルな言い回しに対して、「少々お待ちくださいませ」とは言いませんよね。
そう、a secondはカジュアルなシーンで使われるような表現なんです。もっとカジュアルに、Wait a sec. なんて言い方もしたりします。
指している時間の幅は、moment や minute と大体同じです。ここまでの表現を図式化してみると、
(丁寧) (カジュアル)
One moment, please. > Just a moment. > Just a minute. > Just a second.
こんな感じですね。また、それぞれのJustの部分をWaitにすると、少しカジュアル寄りになります。
Just a minute. > Wait a minute. というイメージです。
ここまでは、日常の割と幅広いシーンで使える「待って」の表現をご紹介しました。
ここから先は、シチュエーション別にみていきたいと思います。
Give me some time to…
例
A: Will you spend the rest of your life with me?
「残りの君の人生、僕と一緒に過ごしてくれない?」
B: Give me some time to think it over.
「しばらく考える時間をちょうだい」
プロポーズの言葉、そしてそれへの返しとしてよくある会話です。プロポーズの返事はyes一択ではないんですね……切ないものですが、人生の伴侶についてはきちんと考えなくてはならないのもごもっともです。
当然ですが、この場合、a momentなどのように数十秒とか数分程度ではなく、数日間の猶予が欲しいという意味合いになります。
May I think it over for a while? といったように、for a while「しばらくの間」なんて表現を使っても、数日間の猶予、というニュアンスを伝えることはできます。ですが、for a whileは「数十分間」という時間の幅を指すこともありますので、プロポーズに対して保留にする場合には、1時間後に相手から急かされてしまう可能性もあるかもしれませんね。
また、「考えさせて」という場合には、Let me think about it. という表現もよく使われます。これはプロポーズに限らず、様々なシーンで使うことができます。
A: Will you come to the party tomorrow?
「明日、パーティーに来てくれないかな?」
B: Let me think about it.
「考えさせて」
こんな感じですね。
Hang on
例
A: Can I talk to Mr. Yamada?
「ブラウンさんにかわってもらえますか?」
B: Ok. Hang on, please.
「わかりました。そのままでお待ちください」
先ほども、May I speak to~という表現が出てきましたが、今回のCan I talk to~も同じ「電話での会話」でよく使う表現です。
Hang onという表現は、「電話を切らずにいる」という意味を表します。これは電話限定での表現になりますね。
ちなみに、Hang upと言ってしまうと、「電話を切る」という意味になってしまいます。真逆の意味ですね。onとup……微妙な違いに思えるかもしれませんが、使い分けは正確にしたいところです。
Give me a break
例
A: Can you wake me up at 5 tomorrow again?
「明日もまた朝5時に起こしてくれる?」
B: Give me a break!!
「ちょっと待ってよ!!」
単純に「待って」という意味ではなく、「お前ふざけるなよ!」と「うんざりしている」ようなニュアンスで使う表現です。5時なんて時間に、しかも2日連続で頼まれたら(朝型の人はともかく)嫌になってしまいますし、「自分で頑張って起きてくれ」と思ってしまいますよね。
頼まれたことに対して嫌になっている、という意味合いの表現なので、使うべきシーンはきちんと見極めておきたいところです。
I’ll be back.
例
A: Would you mind keeping an eye on my luggage?
「荷物を見ていてもらえますか?」
B: Sure.
「わかりました」
A: Thank you. I’ll be back.
「ありがとうございます。すぐ戻るんで。」
Would you mind -ing? で「~してくれませんか?」と依頼する表現です。keep an eye on ~ でwatchと同じように「~を注意してみておく」という意味になっています。
I’ll be back. と言う表現は、某映画の影響で日本でもよく聞くようになった表現ですね。「すぐに戻るだろう」というのが直訳ですが、「すぐ戻る(だから、ちょっと待っていてほしい)」という意味合いで使われているわけです。
カジュアルなシーンでは、 Be right back. とも言ったりしますよ。
A: I want to go to the restroom.
「トイレ行きたい…」
B: I can wait for you.
「待ってるよ」
A: Thanks. Be right back.
「ありがとう!すぐ戻るね」
こんなシチュエーションですね。
あとがき
いかがでしたでしょうか。
「ちょっと待って」と一口に言っても、相手との関係性や置かれている状況によって様々な言い回しがあるんですね。
上手に使いこなして、相手に不快な思いをさせずに待っていてもらいたいものです。
また会いましょう!
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