この記事では
「ありがとう」の英語表現といえばThank you.ですが、なんかこの言葉ばかりに頼りすぎているなぁ…もっと違う「感謝の言葉」を英語で言いたいなぁ
と悩んでいる人に対して記事を書いています。
● いつもありがとうございます、あさてつです。
皆さんは、一日にどれくらい「ありがとう」と言いますか?
日本人は、ついつい「すみません」と言ってしまいがちですし、なんなら会釈だけで終わってしまうこともあるかもしれませんね。
逆に英語圏では、しょっちゅうThank you.という言葉が飛び交っています。相手への感謝やお礼をきっちり表現しているんですね。とても素敵な言葉だと思います。
ということは、皆さんが英語圏の方と接するときや英語圏の国に行ったときには、皆さん自身がそれを実践しなければなりません。そのくらい重要な言葉なんですよね。
thank youについてちょっと深い話
今回の本題に入る前に少しだけ、Thank you.の種類についてお話させて下さい。
街中で聞こえるThank you.をよく聞いてみると、Thank you.(↗)という語尾上がりパターンとThank you.(↘)という語尾下がりパターンの2種類があります。
語尾を上げると、軽い感じになります。知らない人がエレベーターの「開」ボタンを押しててくれた、なんて場合には「語尾上がりパターン」。
日常何気ない会話の中やシーンで使えるパターンです。日本語で言う「あ、すみません」くらいでしょうか。
ここがポイントです。
語尾を下げると、「ありがとうございました」と一気に丁寧になってしまう感じがあります。この語尾下がりパターンは、館内放送などのアナウンスメントの最後で「お聞きいただきありがとうございました」的な感じで使われていることが多いですね。
エレベーターのボタンを押してもらったくらいで、なんて大袈裟な……となってしまいますよね。いやThank you.1つでもかなり深いですね。
Thank you以外の「感謝の言葉」
さて、少しお話をさせていただきました。うまく使い分けができるとコミュニケーションがより円滑になりそうですね。
さらに、Thank you. 以外の表現も知っておくと、よりシチュエーションや相手との関係性に合わせて自分の感謝を伝えられそうですよね?
ということで今回は、Thank you. 以外の「感謝を伝える言葉」、ついでにそれに対する「どういたしまして」を色々とご紹介していきたいと思います!
Thank you. / You’re welcome. のワンパターンなやり取りから脱出しましょう!
Thanks
例
A: Thanks!
「サンキュー!」
B: That’s OK.
「いやいや、全然!」
続いてはthankを応用させていきましょう。
Thanks. はカジュアルな表現です。日本語もあえてカタカナで「サンキュー」と表現しましたが、友人同士など身近な間柄との会話を連想してもらえたら嬉しいです。
「どうも」といった感じのニュアンスになるので、友人同士以外でも、軽くお礼を言うくらいなら使えます。
ちなみに、ネットなどでthxという文字列を見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、これはthanksのことです。いわゆる「ネットスラング」ってやつですね。
それに対して、That’s OK. で返事をしています。もともとは「大丈夫だよ」という意味のフレーズですが、日本語でも「ありがとう」に対して「だいじょぶ、だいじょぶ!」と返すことありますよね?あの感覚です。これもカジュアルな表現ですね。
Thanks a lot.
例
A: Where is the bus stop?
「バス停ってどこ?」
B: It’s over there.
「あそこだよ」
A: Thanks a lot.
「どうもね」
B: No problem.
「いやいや」
先ほどのThanks. におまけがつきました。ちょっと丁寧レベルが上がった表現です。
「え、Thank you very much. があるじゃん!」
と思われるかもしれませんが、実はThank you very much.はあまり使われなかったりします。使ったとしても、Thank you so much. にしていたり。
相手が、目的の場所まで連れて行ってくれたとか、何か自分のために特別なことをしてくれたときの、とっておきの表現、というような位置づけです。
今の会話のように、バス停の場所を教えてもらった程度では、たとえ知らない相手だったとしても使いません。(使ってしまうと逆に嫌味っぽくなってしまう可能性も……)
ですので、最初にお話ししたThank you.(↗)か、もっと近しい間柄であればこのThanks a lot. 程度で十分に伝わります。
そして、お返事のNo problem. 「問題ないよ」というフレーズですね。Sure, no problem.なんて言い方もあります。
ちなみにこのフレーズ。これは感謝された時以外にも使える、便利な表現なんです。
例
A: I’m sorry.
「ごめんなさい」
B: No problem.
「いいよ、いいよ」
こんな感じで、謝罪に対しても使えちゃうんですね。
また、
例
A: Do you mind carrying this bag?
「このかばんを運んでもらえますか?」
B: No problem.
「大丈夫ですよ」
といった形で、依頼に対して快諾するときにも使えちゃいます。これ一つ覚えておくだけで、相手への返事が完璧にできちゃいますね。
Thanks for ~ing
例
A: Thanks for helping me.
「手伝ってくれてありがとう」
B: Any time.
「いえいえ、いつでもどうぞ」
Thank you for –ing. という慣用表現を学生時代に覚えた、という方も多いのではないでしょうか。
それと同様に、Thanks もforを使って、「具体的に何に対するお礼なのか」を表現することができます。-ingじゃなくても、名詞であればforの後ろにつけられますので、
Thank you for your help.
という形にしてもOKです。
それに対し、Any time.という返事をしています。Sure, any time.なんて言い方をすることもありますが、日本語で表現したとおり「いつでもどうぞ」というニュアンスが含まれている「どういたしまして」な表現です。
「また助けが必要だったら声かけてよ」という気持ちが入っているわけですね。
I owe you one.
例
A: I owe you one.
「恩に着るよ」
B: Don’t mention it.
「気にするなよ」
oweは「借りがある」という意味の単語です。君には借りがあるね、といったところでしょうか。
I owe you a lot. という感謝の述べ方もあります。「君のおかげでうまくいったよ」というようなフレーズです。
それに対して、Don’t mention it.と返しています。mentionは「言及する」というような意味合いがあります。
「それについては言及しなくていいよ」というのが直訳ですね。「礼には及ばないぜ」という日本語をあてたくもなるような表現です。
ビジネスで使える「感謝の言葉」英語フレーズ
さて、ここまでは割とカジュアルな表現を見てきました。
ここからはビジネスでも使える、ちょっとかっちりした表現を見ていきたいと思います。
appreciate
例
A: I appreciate your kindness.
「あなたの親切に感謝いたします」
B: It was my pleasure.
「どういたしまして」
appreciateは「感謝する」という意味の動詞です。Thankと違い、何に対して、という情報をつなげたいときにforを使わずそのまま名詞を置いているのがポイントですね。
I (really) appreciate it. と、具体的に名詞を置かずに使うこともできちゃいます。
それに対するIt was my pleasure.という表現。これもまたビジネスなどで使えるような丁寧な表現です。My pleasure.という言い方もします。
このpleasureは「喜び」という意味の単語です。それを踏まえて直訳すると「それは私の喜びです」といった感じになります。
「あなたの役に立てたのなら幸いです、嬉しいです」という気持ちを伝えているフレーズですね。
be indebted to
例
A: I am indebted to you for this.
「今回のことは恩に着ます」
B: You’re most welcome.
「とんでもございません」
indebtは「借り」というような意味を持つ単語です。今回のAさんのセリフを直訳すると「これに対して、あなたに借りがあるんです」という文になりますね。
これに対する、You’re welcome. にmostが入ったこの返し。日本語にもある通り、「とんでもありません」と強調するような表現です。
日本語でも、ビジネスシーンでは「とんでもございません」という言葉を使いますよね。そんな感じの、フォーマルな表現です。
be grateful for
例
A: I am grateful for your support.
「あなたのサポートに感謝いたします」
B: Sure, any time.
「いやいや、大丈夫だよ」
gratefulは「ありがたく思って」というような意味の形容詞です。thankと同様、forを使って内容をつなげていますね。
それに対するBさんのお返事は、先ほどご紹介したAny time.という返しです。カジュアルな表現なので、Aさんが部下、Bさんが上司といった関係が見えてきますね。
あとがき
いかがでしたでしょうか。今回はシチュエーションや間柄に応じて使い分けができそうな「ありがとう」をご紹介しました。
日本人の英語は抑揚がなくぶっきらぼうに聞こえる……なんてことも言われたりします。ですが、相手からの厚意を受け取ったら、それ相応の「うれしかったんだよ!」という表情で伝えてあげれば、あなたの感謝はちゃんと伝わります。
発音が下手だとか、そういったことは一切気にせず、自分の気持ちを言葉に出しましょう!
今回はちょっと長くなってしまいましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。
Thank you from the bottom of my heart.
心から感謝いたします。
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