● いつもありがとうございます、あさてつです。
突然ですが、私の近況を語っていいですか?
最近、あるマンガの英語版を読んでいるんですよ。擬音語や「うわぁ」といった感動詞の訳が、どれもこれも参考書や辞書で目にしないようなもので、まさに「会話のための英語」って感じがしてとても面白いんです!!
そこでもう一つ、私が楽しいなと思ったことがあります。そのマンガには関西弁を喋るキャラが登場するんですが、「もうちょっと静かに考えしてくれたら解けそうや」というセリフを(このセリフだけで何の漫画の何巻か分かった人は私と同類ですw)、英語版では
If ya gimme time ta think, I betcha I can solve it.
と表記されていました。
んんんんん!?!?スペイン語か何かか?????
私は大混乱。他のセリフにも、よくよく見るとyaとかtaとかいう単語が混ざっている……さらには、他のキャラクターが「なんでもないわ……」を That’s nothing と言っているのに「ほら、考え事してはるし……」はHe’s thinkin’ と語尾のgの扱いがまちまち……。日本語版のものでセリフをすべて覚えていたので、多少読みとばしてしまっていた部分もあったんだと思います。一度気になるとじゃんじゃか出てきました。
ということで、調べてみました!
実はこれ、オーストラリア英語。yaはyou、 taはtoのことだったんです。ですので、なじみのある英語(アメリカ英語)にしてみると
If you give me time to think, I bet you I can solve it.
になるんですね。なるほど、関西弁をオーストラリア英語であてることによって、「違う地方の出身なんだよ」ということを表現していたのですね……翻訳者、天晴!!
以前、イギリス英語をご紹介しましたが
それ以上に独特で、アメリカ英語と大きな違いがあるオーストラリア英語。今回はそんなオーストラリア英語の世界を覗いていきましょう!!今回はクイズ形式です。オーストラリア英語を、皆さんのなじみのある単語に当てはめながらご覧ください!
オーストラリア英語にがっちり取り組んでみよう!
Aussie = ( )
これに気づくためには、この単語を発音してみるといいでしょう。
auで「オー」と発音するのは、英語学習者であれば容易に想像できるでしょう。sを「s」で発音するか「z」で発音するかの問題ですが、今回はzの音です。ssieで「ジー」となりますね。
オージー。
そうです、オージービーフのオージーです!つまりこれはAustralia「オーストラリア」のことだったんですね。
イギリス英語をクイーンズイングリッシュと言うように、オーストラリア英語もオージーイングリッシュと呼ばれたりします。
この、「長めの単語を途中で切って伸ばして発音する」という手法は、オージーイングリッシュの特徴の一つでもあります。
G’day =( )
これは有名なものですので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
Good dayを省略しているようなこの言葉は、Hello.やHi!といった言葉と同じ感覚で使われています。
例
A: G’day Mate! 「ども!!」
B: G’day! 「おー、どーもーー!」
発音としては、Gは発音せず、dayの部分だけを発音するような感じになります。ですがそのdayも、母音を長く伸ばしてゆっくり発音します。日本の英語教育の中では、なかなか出会わないし学べない情報ですね。
Mateはfriendを意味していますが、別に「友達」と訳す必要は(どちらにせよ)ありません。呼びかけのような感じで、brotherが使われていることもありますね。
How ya goin’ ? =( )
先ほどの私の近況を読んでくださっていれば、yaがyouであることは想像できますね。また、goin’ がgoingであることも想像できますね。
これ、How are you? と同じ意味で使われるフレーズです。goingで、「調子」を表しています。
先ほどのG’dayと組み合わせて
例
G’day, mate! How ya goin’ ?
「よっす!元気?」
なんて使い方もできます。このフレーズを使えば、オージーイングリッシュを簡単に覚えられそうですね!
cuppa =( )
先ほどまでのya=you、ta=toと同じような感じかと思われますが、実は難易度が高いです。
なんとa cup of tea「1杯のお茶」の短縮表現!
もともとアメリカ英語などでも、cup of は発音上、 cuppa(b)(カッパブ)というような音になり、cuppa tea と言うこともあります。
例
A: Would you like cuppa?
「お茶どう?」
B: Thanks.
「ありがとう」
ambo =( )
ouやoの発音をする部分をaで表記するパターンが多いことには慣れてきましたが、このパターンはまだ初対面ですね。ですが、この「単語の後半を省略して語尾に o を足す」という形は、オーストラリア英語で多く見られるパターンです。
ambo は ambulance「救急車」のこと。単語の後半が思いっきり消されて、語尾を伸ばすような感じになっていますね。ambulanceという単語やそれの持つ緊急性や緊張感が薄れるように感じるのは、私だけでしょうか?w
arvo=( )
これも、先程の ambo と同じ省略の仕方をしています。oを語尾に足す、という方法ですね。ですがこれは今回ご紹介する単語の中でも最も難しいと言っても過言ではないものです。分かりますか?
なんとafternoonのこと!!!ええええええええどこをどうしたらそうなるの!?!?と驚いてしまうこの単語。もはや面影すら感じない……
choccy = ( )
一番最初にご紹介したAussieと同じようなルールが使われています。途中で切って、そこから伸ばす、のルールです。ということは、元の単語とはchocくらいまでが共通と言うことになりますね。
もう分かりましたか?choccy は chocolate「チョコレート」 の短縮表現です。複数形は choccies となります。
ちなみに、ビスケットもbickieと短縮して表現してしまいます。ですので、「チョコレートビスケット」は choccy bickie となってしまうんですね。初見殺しというか、慣れるまでは大変ですね……。
例
A: Hey mate, don’t ya wanna eat choccy bickies?
「ねえ、チョコレートビスケット食べない?」
B: Heaps good!
「最高だね!」
Bさんの言っているheapsはveryの意味です。very goodを言いすぎて飽きた若者たちが作り上げたんだとか。やはり言葉を作り出すのは、どこの国でも若者たちであることには変わりなんでしょうね。
sickie=( )
同じルールを適用しているものはまだまだたくさんあります。これは単語二つを合体させたものです。
それは、sick day。直訳すると「風邪の日」と言ったところでしょうか。実際、sick day(sickie)は、風邪や病気などを理由とする休みの日のことです。
例
I’ve got a terrible hangover this morning. I’m going to throw a sickie and have a duvet day at home.
「私は今日、二日酔いが酷い。私は病気という理由で仕事を休んで家で布団の中でごろごろする」
ちなみに、オーストラリアの俗な表現では、元気なのに仕事を休む(ズル休みする)ことを chuck a sickie と表現します。
あとがき
さて、いかがでしたでしょうか。かなり独特なオージーイングリッシュ、実はまだまだいっぱいじゃんじゃんあるのですが、また機会があればピックアップしてみたいと思います。
では、Good bye, mate!!
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