● こんにちは、あさてつです。
「喜劇」といったらもはやこの人が代名詞ですよね。
Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot.
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」
あまりにも有名なこのフレーズ、そうこれは「喜劇王」とも呼ばれるイギリスの俳優・チャップリン(Charlie Chaplin)の名言です。
その明るい響きを持つ肩書きとは裏腹に、幼少時代の貧困生活や大戦中の赤狩りなど、その生涯は決して喜劇的な出来事ばかりではありませんでした。しかし、彼は「しばしば、とんでもない悲劇がかえって笑いの精神を刺激してくれる」なんて言葉も遺してしまうくらいのタフさを持ち合わせていました。こうして今も語り継がれるのは、彼の前向きな考え方にあるのでしょう。
今回はそんな彼の言葉をご紹介!ぜひ彼の含蓄ある名言にどっぷりつかってみてくださいね!
- これがチャップリンの英語名言だ
- Life can be wonderful if you’re not afraid of it. All it takes is courage, imagination… and a little dough.
- Nothing is permanent in this wicked world, not even our troubles.
- Imagination means nothing without doing.
- There’s something just as inevitable as death. And that’s life.
- My pain may be the reason for somebody’s laugh. But my laugh must never be the reason for somebody’s pain.
- We all want to help one another. Human beings are like that. We want to live by each other’s happiness, not by each other’s misery.
- The saddest thing I can imagine is to get used to luxury.
- What do you want meaning for? Life is desire, not meaning.
- あとがき
これがチャップリンの英語名言だ
Life can be wonderful if you’re not afraid of it. All it takes is courage, imagination… and a little dough.
「人生は恐れなければ、とても素晴らしいものなんだよ。人生に必要なもの。それは勇気と想像力、そして少しのお金だ」
個人的には、後半が気に入っています。少しのお金という、ちょっぴり現実を突きつけてくる皮肉な感じ(笑)
こうした、世間に対するシビアな目線とそれを切り取る鋭い風刺が彼の魅力の一つだと思います。事実、彼の代表作は風刺の面白さが際立っているものが多いですよね。
Nothing is permanent in this wicked world, not even our troubles.
「このひどい世の中、永遠のものなんてないのさ。我々のトラブルさえね」
後付けする感じ、非常に英語らしくて大好きです!
永遠に続くように思えてしまう不幸や不運、マイナスの出来事も、いずれは脱することができる日がくる、と前向きになれそうですね。
Imagination means nothing without doing.
「行動を伴わない想像力は、何の意味も持たない」
やはり、どの偉人も「行動」「実行」の重要性を説くのですね……。ですが実際、これができるかどうかが人生を左右するのだと思います。
特にチャップリンの場合、生活のために床屋やガラス職人、新聞の売り子など、たくさんの仕事をこなし、その傍らで俳優斡旋所に通い、劇団に入団するといった、まさに「自ら行動しなければ生まれなかった」という結果を手にしています。そんな彼から出る「行動」という言葉は、ある種背水の陣のような重みもありますね。
There’s something just as inevitable as death. And that’s life.
「死と同じように避けられないものがある。それは生きることだ」
確かにおっしゃる通りです…。生まれてしまった以上、生きていくしかない。どんな手を使っても清を全うするしか選択肢がない…様々な苦難を経験した彼だからこその言葉ですね。
現代の日本ではなかなか生きるということに対しての重みを感じることはできません。経済的・物質的な豊かさの恩恵を受けるということは、同時に生きることに対しての主体性を失ってしまうこともあるのでしょう。物も情報も溢れ、様々な事柄において選択肢が多く場合によってはその選択肢を自ら提示することもできる現代だからこそ、生きることへの積極性を失いたくはないですね。
My pain may be the reason for somebody’s laugh. But my laugh must never be the reason for somebody’s pain.
「私の苦痛が、誰かが笑うきっかけになるかもしれない。しかし、私の笑いが、誰かの苦痛のきっかけになることだけは絶対にあってはならない」
同じようなことをおっしゃっていた芸人さんもいらっしゃった気がします。家族のネタは滑ったときに自分以外がダメージを受けるから、と。
また、あるバラエティ番組――捕まらずに逃げよう!的な――で、居合わせたゲストの俳優さんと芸人さんが同時に狙われ、芸人さんだけ捕まってしまって俳優さんが逃げ切った際、その芸人さんは「お前のせいで俺が捕まった」とは言わず、「俺のおかげでお前が逃げ切れたな」とおっしゃったんです。私、感動いたしました。う…
誰かをネタにするのは、話題の掴みとしても面白いし楽ですよね。ですが、その時に失敗すると自分ではなく相手が悪い印象になってしまいます。相手を落とすことで笑いを取るのは、なんだか品がない気もします。芸人さんにぜひ心得て欲しい名言です。
We all want to help one another. Human beings are like that. We want to live by each other’s happiness, not by each other’s misery.
「私たちは皆、互いに助け合いたいと思っている。人間とはそういうものだ。相手の不幸ではなく、お互いの幸福によって生きたいのだ」
これも、先の名言に通ずるものがあるように見えます。お互いが不幸にならないような選択を……という場面に出くわした方も多いことでしょう。
また、相手の不幸をあざ笑うような人にはあまり魅力を感じない、というのも事実です。プラスもマイナスも、伝染していくものだと思います。であれば、プラスに囲まれた日常を送りたいですね。
The saddest thing I can imagine is to get used to luxury.
「私が想像できる最も悲しい事は、ぜいたくに慣れてしまうことだ」
困窮していた少年時代を送った彼がこう言ったのは、ちょっと意外に感じますね。けれどこれは「ぜいたく」以外にも言えることなのではないでしょうか。
例えば、毎日ご飯を作ってくれる親や恋人、配偶者……本当はとてもありがたいことなのに、それに慣れてしまう、当たり前のことと感じるようになってしまうと、感謝を忘れてしまったり、時には「食べたくない」「まずい」などと仇で返してしまったり……「失って初めて大切さに気付いた」なんてフレーズは至る所に蔓延しています。
「慣れ」とは恐ろしいものです。それに気づかせてくれる彼の着眼点は、やはり鋭いですね。
What do you want meaning for? Life is desire, not meaning.
「何のために意味なんか求めるんだ?人生は願望だ、意味じゃない」
深いですね。「何のために生きるのか」なんて哲学的な問いかけはよくあります。しかし、そうなると生きるための理由を外部に委ねていることになります。そうなると、何かで失敗したときに他人のせいにしてしまったり、そもそも生きることが受け身になってしまったり…
彼は「能動的に生きること」を、先にもいくつかご紹介した名言も含めて説いていたのでしょう。
あとがき
いかがでしたでしょうか。喜劇王・チャップリン。ただただ面白いだけでなく、考えさせられるような鋭い、深い言葉の数々。たまには現代の激しい映画ではなく、サイレントな白黒の映画に触れてみるのもおもしろいかもしれません。
また会いましょう。
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